整備士の写真ブログです。


by sintaka84

クラッチが重い訳は...

 最近クラッチが重いという修理が多く入りました、路線バスは市街地ばかり走るのでクラッチが重いと運転手の疲労度が違います、クラッチが本来の状態ならばエアーと油圧で補助するので重いはずはありません、この場合殆どがクラッチブースターの不良が考えられるのですがクラッチブースターをO/Hしても症状が変わらない修理があったんですよ。
 昔同じような修理でブースターに行くオイルホースの詰まりでオイルラインが塞がって重いという物もありましたのでオイルホースを交換してみましたがそれでも症状は変わらない....
 こうなるとクラッチ本体の異常が考えられますのでクラッチをO/Hする事にしました、O/Hしてみて原因がわかりました。
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 画像が小さいのでわかりにくいですがプレッシャープレートですこれでクラッチ板を切り離してしてクラッチラインのオンオフをするんです、写真が小さくてわかりにくいですが赤い丸の所(4箇所)これがスラストベアリングで押されてプレッシャープレートを引いてクラッチ板をフリーにします。
 そのクラッチが重い原因はこの赤い丸のレバーだったんですね、このレバーの動きが酷く悪かった為に重くなっていた訳です。
 これは以前にプレッシャープレートをO/Hした時に可動部分に潤滑油を十分に塗らなかった為に起こった症状です、クラッチをO/Hする時には次回を考えて可動部分にはちゃんと耐熱グリスを塗りますだからこういう故障は殆どありません、今回は全開O/Hした時にプレッシャープレートの摩耗が酷かったか何かでO/Hせずに新品を使用したのではないかと考えられます、その新品があまり潤滑油が塗られていなかったか、古くて(長期在庫品だった)潤滑油がきれていたと考えられます。

 本当に私達がO/Hするとこういう故障は滅多にありませんが少し前も同じ症状で修理をしました、これはプレッシャープレートをクレームでメーカーにO/Hさせた後故障しました、この場合時間が少し経っているのでメーカーのO/Hが悪かったかどうかはわかりませんがきちんと処理をされてO/Hされたものではこういう事は殆どありません、整備士というのはその時修理が出来れば良いだけでは無く次回の作業や寿命まで考えて作業するのが整備士だと私は考えています。
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by sintaka84 | 2008-01-30 22:37 | バス